ファクタリングを行わない方がいい時
ファクタリングは手軽かつスピーディーに資金調達できますが、銀行融資による利息以上の手数料を取られます。
本来の入金日にはほとんどお金が入ってこなくなるので、計画的に利用するべきサービスです。
一度使ってしまうと便利さに依存して、資金難になった時に不用意に使ってしまう傾向もあります。
失敗事例を見ながら使わない方がいいケースを紹介します。
入金日に資金難になる
ファクタリングは80~90%を債権買取するのが一般的です。
売上に対して1~2割は入金日にお金の入ってくる状況は作れますが、前借りの形を取っているので本来の入金月の売上は減少します。
売上の減った時の資金ショートでファクタリングを利用すると、本来の入金月にさらに窮地へ追い込まれてしまいます。
入金月の資金繰りのことも考えて使わないと債務超過状態に陥ってしまうので慎重に検討しましょう。
設備投資など、まとまった資金調達
ファクタリングは売掛金を買取してもらうことで資金調達します。
融資とは別の形ですが、形式的には調達資金した金額を入金日に一括返済するイメージです。
設備投資など、まとまった資金調達の場合はファクタリングよりも分割払いで返済できるローン系商品の方が無理のない計画を立てられます。
融資は黒字決算など審査に通る財務状態や運営実績を必要にしますが、売上に対して負担の大きい資金調達にファクタリングは向いていません。
融資やローンの審査に通る場合でもスピードを求める場合はファクタリングは効果的です。
今すぐ投資する必要がなければ、ファクタリング以外の方法で資金調達できないか、もう一度考え直してみましょう。
ファクタリングで資金調達して設備投資しても、結果的に資金をショートさせてしまっては意味がありません。
特に会社は利益の出ている状況でファクタリングで資金調達したお金を加えて投資してしまうと従業員のモチベーションが下がります。
勝負どころを見極めて、安易に事業拡大にこだわらないようにしましょう。
複数名で運営している会社で自己都合の資金調達
ファクタリングは使途自由なので経営者の独断によって、仕事以外のことに使うこともルール的には問題ありません。
個人事業主や1名で運営している会社なら問題ありませんが、従業員や共同経営をしている人、出資者のいる場合は同意なしにファクタリングをして個人的な理由で使わないようにしましょう。
2社間ファクタリングであれば、取引先はもちろん従業員や家族にもバレないような配慮をしてくれる業者もあります。
周囲にバレずに問題なく本来の入金日にお金を元に戻せればいいですが、ファクタリングしたことがバレると横領として責任追求されることになります。
必要に応じてコンサルを入れる
ファクタリングをすると本来のお金の流れが変わって、手数料によるコストも増えます。
利用するか迷った場合は資金コンサルティングを利用すると良いでしょう。
ファクタリング業者はコンサルを得意にしているところが多数あります。
実績豊富な大手で、簡易的なアドバイスではなく徹底的に数字を出してシュミレーションやファクタリングを利用価値を根拠を持って証明してくれる業者に相談するようにしましょう。
何度も資金難になっている場合は、ファクタリングでその場を凌いでも同じことを繰り返してしまいます。
ファクタリングは適切に使えばビジネスにおいて非常に有効ですが依存性もあり、使う場面を間違えるとデメリットも多数発生します。
不安があればコンサルサービスを利用して、将来的にはファクタリングを使わなくていい財務体制を目指しましょう。